JIS Q 20000-1とは?じすきゅーにまんのいち
JIS Q 20000-1とは、サービスマネジメントシステム(SMS)が満たすべき要求事項を規定した規格で、ISO/IEC 20000-1の一致規格である。組織がSMSを確立・実施・維持・継続的改善するために「何を満たさなければならないか」を条文で定め、第三者認証の基準になる。2020年版は組織の状況・リーダーシップ・計画・支援・運用・パフォーマンス評価・改善というマネジメントシステム規格共通の章立てを採るため、JIS Q 27001などと構造が揃っている。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
運用の品質が担当者個人の力量に依存し、発注側には契約前に「この会社の運用は大丈夫か」を確かめる手立てがなかった。第三者が同じものさしで確かめられるよう、満たすべき最低限を「〜しなければならない」の条文にしたのがこの規格である。SM試験で規格が重く問われるのは、現場の実務は身についていても条文の言い回しが穴になる受験者が多いからで、科目B-2の論述でも計画・評価・改善への接続が採点の分かれ目になる。
具体例
日本ではJIPDEC(日本情報経済社会推進協会)がITSMS適合性評価制度を運営し、認定された審査機関が要求事項への適合を確かめて認証を与える。条文は「トップマネジメントは、サービスマネジメント方針を確立しなければならない」「組織は、あらかじめ定めた間隔で内部監査を実施しなければならない」という形式で並ぶ。
試験での引っ掛け
-1が要求事項(認証の基準)、-2が適用の手引で、手引の記述を要求事項として問う設問が頻出する。番号と規格の対象も取り違えやすく、20000-1はSMS、27001はISMS、22301はBCMSである。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問4(IPA)
JIS Q 20000-1の“サービスマネジメントシステムの監視及びレビュー”の要求事項のうち、適切なものはどれか。
正解:監査員は、自らの仕事を監査してはならない。
要点:内部監査では監査員は自身の担当業務を監査できない
JIS Q 20000-1の内部監査に関する要求事項では、監査の客観性を確保するため、監査員は自らが関与した業務を監査してはならないと定めている。監査の基準・範囲・頻度・方法はあらかじめ文書化した手順で定義し、結果は適切な利害関係者へ報告することが求められる。
出典:平成28年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問9(IPA)
図は、ITサービスを提供するサプライチェーン関係の例である。JIS Q 20000-1の供給者管理プロセスにおける、サービス提供者の統括供給者に対する管理責任に…
正解:サービス提供者は、再請負契約先供給者が統括供給者との契約上の義務を果たすよう、統括供給者が管理していることを検証する。
要点:再請負先は統括供給者が管理し、提供者はそれを検証する
JIS Q 20000-1の供給者管理では、サービス提供者は統括供給者(元請けとなる供給者)との契約関係を管理し、その先の再請負契約先については統括供給者が適切に管理していることを検証する立場をとる。再請負先を直接指揮・評価するのではなく、統括供給者による管理が機能しているかを確認するのが基本である。
出典:平成30年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問3(IPA)
JIS Q 20000-1:2012(サービスマネジメントシステム要求事項)においては、サービスマネジメントシステム(SMS)の一般要求事項として経営者の責任が…
正解:サービスマネジメントの適用範囲、方針及び目的を確立し、周知する。
要点:経営者は適用範囲・方針・目的を自ら確立し周知する
JIS Q 20000-1の経営者の責任では、トップマネジメント自らが行う活動としてSMSの適用範囲・方針・目的を確立し、組織へ周知することが挙げられている。これが経営者のコミットメントを示す証拠となる。管理責任者の任命や権限・責任の維持の確実化は、方針・目的の確立を受けて行う付随的な事項として区別される。
出典:平成30年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問10(IPA)
図は、ITサービスを提供するサプライチェーン関係の例である。JIS Q 20000-1:2012(サービスマネジメントシステム要求事項)の供給者管理プロセスにお…
正解:サービス提供者は、再請負契約先供給者が統括供給者との契約上の義務を果たすよう、統括供給者が管理していることを検証する。
要点:再請負先は統括供給者が管理し、提供者はそれを検証する
JIS Q 20000-1の供給者管理では、サービス提供者は統括供給者との契約関係を管理し、その先の再請負契約先については統括供給者が適切に管理していることを検証する立場をとる。再請負先を直接選定・評価するのではなく、統括供給者による管理が機能しているかを確認するのが基本的な考え方である。
出典:令和元年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問2(IPA)
JIS Q 20000-1:2012(サービスマネジメントシステム要求事項)が規定しているものはどれか。
正解:サービスマネジメントシステムを計画、確立、導入、運用、監視、レビュー、維持及び改善するための、サービス提供者に対する要求事項
要点:JIS Q 20000-1はSMSに対する要求事項の規格
JIS Q 20000-1は、サービス提供者がサービスマネジメントシステム(SMS)を計画・確立・導入・運用・監視・レビュー・維持・改善するために満たすべき要求事項を定めた規格である。認証審査の基準となる「何をすべきか」を規定するもので、具体的な実現手段やツールの仕様を定めるものではない。適用の手引はJIS Q 20000-2が担う。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。